2012年6月30日土曜日

【格闘技】こいつはおもしろいぞ! UFCチェール・ソネンの名言集

チェール・ソネン
現地時間7月7日(土)に、UFCの絶対王者14戦無敗アンデウソン・シウバ vs アメリカン・ギャングスター チェール・ソネン 戦が行われる。

あまりに強いシウバであるが、そのシウバを唯一苦しめた男がソネンだ。 2010年8月7日に行われたUFC117でのミドル級タイトルマッチでは、5R、腕ひしぎ三角固めでシウバが勝利。ソネンは惜しくも破れたが、一本を取られるまではソネンが完全に優勢だった。

シウバは、K-1で言えば一時期強過ぎて誰も勝てなかったセーム・シュルトのような感じだ。何か完璧すぎて魅力がない。 7月に行われるシウバvsソネンⅡでは、アンデウソン・シウバの完璧なまでの牙城が完膚なきまでに打ちのめされる姿をみんな見たいのではないだろうか。

そんな期待のかかるソネンであるが、その人間性がおもしろい。以下だ。

■「格闘技は趣味」(2006年)

「プロ格闘家であることは難しいことじゃないよ。俺にとっての格闘技は、他の人にとっての趣味みたいなものだ。ゴルフをやってる人の方が、俺が格闘技に費やす時間より多くの時間をゴルフに使っているのではないか? 格闘技のトレーニングは朝に45分間、そして午後に1時間半、それで終わりだ。一日に3時間以内だから、趣味ととらえて問題ないよな?」

■「格闘家はフルタイムの職業じゃない」(2006年)

「俺はオレゴン大学でビジネスが副専攻だった。そしたら初日の授業で、職業というものは、社会に価値をもたらすものだと教えられた。だとしたら、格闘技はそれに当てはまらないね。職業じゃなくてやっぱり趣味だ。それに格闘技なんて長く続けられるものではない。こんなこと、一生やりたい奴なんているのか? それでも、なかには格闘技がフルタイムの仕事で、他のことに費やす時間がないと愚痴を言う奴もいる。でも、一日たった3時間だぜ? 格闘技しかやりたくないっていうなら仕方ないけど、フルタイムの仕事ではないね」

■「殴るのも殴られるも嫌い」(2006年)

「格闘技自体は別に楽しくないけど、それに関わることは楽しいね。体の状態をキープできるし、俺にとって格闘技はジムに行くことの延長戦上にあるものだ。それに、ジムは俺にとっての社交の場で、そこには友人たちもいる。このことが、俺をモチベートするね。インタビューされたり、注目を集めるのも大好きだ。そういう類のことが、MMAそれ自体よりも楽しいんだ。殴られるのは嫌いだし、ぶっちゃげると殴るのも嫌いだ。でも格闘技ではそれが求められる。それなら、それを提供しなきゃね」

■「俺は正直者。他の奴とは違う」(2008年)

「俺が他のファイターと唯一異なっているところは、俺が正直者だということだ。他の奴らはひたすらホラを吹いてばかりだ。奴らが自分にうそをついているのか、それともいいインタビューを提供したいだけなのかは分からないが」

■「うそをつくファイターが多すぎる」(2008年)

「俺は世界一のジムに所属しているし、他にもジムはいろいろ回った。ランディ・クートゥア(米国)が9つのタイトルマッチに向けて練習するのも見たし、ダン・ヘンダーソンや(米国)マット・リンドランド(米国)のも見た。でも、3時間以上練習する奴はいなかったな。なのに、うそをつくファイターがなんと多いこと! 長い時間トレーニングしているだとか、どれだけ頑張っているだとか……なんでそんな嘘をつくんだ?

他にも、『対戦相手が100パーセントの状態に仕上げてくるのを望んでいる』とホラを吹く奴もいる。なんでだ? ベストの状態の相手となんて戦いたいわけないだろ。目の前にトマトの缶詰が並んでいたら、俺は喜んでそいつらと戦うね。昨日も聞かれたぜ、100パーセントの状態のパウロ・フィリオ(ブラジル)とやりたいかって。そんなわけない。俺は奴には風邪を引いていてほしい。1人ではリングに上がれないぐらいのけがを負っていてくれていたら、なおうれしいしいね。奴を軽く片付けてやるさ。この間パウロと戦ったとき、奴は恐らく70パーセントぐらいの状態だったが、それでも化け物みたいに強かった。100パーセントの状態にあるパウロと戦いたいわけないね」

■「俺はまだチャンピオンと呼ばれたくはない」(2008年)

「レスリングの世界王者に、レスリー・ガチェス(米国)という紳士がいる。俺の長年のヒーローだ。彼は俺に、世界選手権を制したあとの数日間が、人生で最も落ち込んだ日々だったと語ってくれた。目標がなくなってしまったのだとね。ただ、幸運にも俺がWEC王者に輝いたとき、まだ俺にはUFC王者のアンデウソン・シウバ(ブラジル)という倒すべき相手がいた。チャンピオンという称号は一つだけで、俺はまだチャンピオンと呼ばれたくはない。フィリオを倒したあとは、真のチャンピオンを決める一戦に向けて集中する」

■「岡見は負けてもいいと思わせる唯一の男」(2008年)

「戦いには絶対に負けたくないが、岡見はこいつになら負けてもいいと思わせる唯一の男だ。岡見相手にはごまかしはきかない。オクタゴンの中では、奴を倒すことだけを考える。それが俺たちの友情のためにできる唯一のことだ」

■「シウバを見るぐらいなら、ペンキが乾くのを見ていた方がまし」(2010年)

「アンデウソン・シウバを見るためにUFCにチャンネルを合わせる奴なんていない。Zuffa史上、最低のPPV視聴率だ。4年間無敗なのに、スポンサーは1社しかついていない。それはこの地球上で、奴に自社の名前を宣伝してもらおうと考える会社が、たった一つしかないということだ。奴にはファンもいないし、メディアも奴の話なんて聞きたくない。UFCの記者会見をみれば、そこにはいつも通りチェール・ソネンの一人舞台が展開されている。シウバを見るぐらいなら、ペンキが乾くのをみていた方がましだ。だからカメラは俺の方に向けろ、チケットを売ってやるぜ」

■「シウバはまるで俺になりたいみたいだ」(2011年)

「奴は最近、パンクで横暴になったな。まるで俺になりたいみたいだ。俺を真似るためにありとあらゆることをやってる。マスクをつけて計量に現れ、記者会見で怒鳴り散らす。まるで俺みたいだね。それは結構だけど、ここでかつてエミネムが言ったことを引用させてもらう。『人々は俺のように歩き、俺のような服を着て、俺みたいに振る舞うことはできるが、それでも2番目にしかなれない。俺と肩を並べることはできないね』」

元記事 スポーツナビ格闘技   


どの格闘技においても、チャンピオンになると試合がおもしろくなくなってしまう。魅力あるファイターほどチャンピオンになれなかったりする。人間というものは、完璧なものを求めるものの、それを目の前にすると完璧なものは求めなくなるものだ。シウバvsソネンⅡ、楽しみだ。

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2012年6月26日火曜日

【格闘技】ヴァンダレイ リベンジならず

効果的にジャブをいれるフランクリン
WOWOWで録画していたUFC147(現地時間6/23 ブラジル)を見た。メインイベントは、ヴァンダレイ・シウバvs,リッチ・フランクリンだ。ヴァンダレイ、実に12年ぶりの凱旋試合ということで大いに盛り上がったが、残念ながら結果はアメリカのリッチ・フランクリンに軍配。3年前のリベンジは果たせなかった。

入場シーンの段階で、ヴァンダレイが負けそうな気がした。リッチ・フランクリンの方が余裕があったように見えた。PRIDE時代の強かったヴァンダレイの印象があまりに強いせいかもしれないが、ここ最近のヴァンダレイには当時のオーラがない。

階級を落としているのもあり以前よりかなり小さく見えるし、骨折か何かで整形したのか顔つきが以前と全然違う。 ファイトスタイルは以前と変わっていないのだが、畳み掛けるような勢いが感じられない。35歳。一言で言えば、全盛期は過ぎてしまっているのか。

しかし、対戦相手のリッチ・フランクリンは37歳だ。勝ったり負けたりの最近ではあるが、すばらしいファイトを見せた。2R、ヴァンダレイのパンチを食らってダウン、その後もパウンドを何発も食らいTKO寸前のところまでいったのに、3R以降ペースを落とすことなく盛り返した。リッチ・フランクリンのファイトはすばらしかった。

ヴァンダレイは今のままでは今後も苦しいのではないか。ヴァンダレイがUFCでなかなか良い戦績を上げられないのは体格の差が大きいと思う。反対に、ヴァンダレイが日本で成功したのは、体格的に優位だったからではないか。

PRIDE時代には、桜庭和志や吉田秀彦、近藤有己といった強豪を下してきたが、やはり日本人は世界のファイターと比べて体格的に劣る。180cmと決して大きくないヴァンダレイでも、日本人はそれより小さい場合が多い。また、日本人ファイターは性格的にアグレッシブではない。だからこそあのパワーとスピードを生かした畳み掛けるようなファイトスタイルが通用したのだと思う。

対して、UFCに参戦している世界のファイターは、日本人ファイターと比べるとどのファイターも大きく見える。今回対戦したリッチ・フランクリンの身長は185cm。ヴァンダレイより5cm高い。しかも視覚的にとても同じ階級のファイターとは思えないほど大きく見える。パワーも引けを取らない。

世界を舞台にするUFCでは対戦するファイターのパターンもさまざま。体重は同じでも身長が高くアドバンテージを取られてしまうケースもあるし(チャック・リデル戦)、身長で勝ってもパワーで押されてしまうケースもある(クリス・レーベン戦)。日本人ファイター相手でこのようなことはない。

PRIDE時代、日本人ファイターを相手にしたヴァンダレイは、パワー、スピード、体格、どれをとっても優位に立っていた。しかしUFCでは、パワー、スピード、体格で相手が下回っているようなことはない。PRIDE時代と同じように戦っても、良い結果は残せないと思う。年齢的なこともあるし、やはり今回のリッチ・フランクリンのように、テクニックと戦術を交えた『勝てる試合』を展開することが必要だろう。その中で、あの爆発的な攻撃力を見せればより効果が大きいのではないか。今後のヴァンダレイにますます期待したい。

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2012年6月21日木曜日

【格闘技】UFC147 ヴァンダレイ・シウバ ブラジル凱旋!

ヴァンダレイ・シウバ(左)
今週末の日曜日には、WOWOWで、UFC147 ヴァンダレイ・シウバ vs.リッチフランクリンの試合がある。ヴァンダレイの母国ブラジルでのメインイベントだ。相手のリッチ・フランクリンは、元UFCミドル級王者。

ヴァンダレイは3年前にリッチ・フランクリンに敗北。今大会はリベンジマッチになる。 PRIDEが消滅し、2007年にヴァンダレイはUFCに復帰。しかし、鳴り物入りの復帰にも関わらず、復帰後は7戦して3勝4敗。苦戦を強いられている。


UFC復帰後の戦績

1戦目 2007年 UFC 79 ×チャック・リデル
2戦目 2008年 UFC 84 ○キース・ジャーディン 
3戦目 2008年 UFC 92 ×クイントン・"ランペイジ"・ジャクソン
4戦目 2009年 UFC 99 ×リッチ・フランクリン
5戦目 2010年 UFC110 ○マイケル・ビスピン
6戦目 2011年 UFC132 ×クリス・リーベン 
7戦目 2011年 UFC139 ○カン・リー

ヴァンダレイは本当に絶対王者だったか

PRIDE時代には、絶対王者と呼ばれたヴァンダレイではあったが、実際、対戦相手は半分が日本人ファイターだった。PRIDE参戦28戦中14試合は日本人が対戦相手だった(全勝)。

残り日本人以外との対戦では、14戦 8勝4敗1引き分け1無効試合。負けた4試合の相手は、マーク・ハントヒカルド・アローナミルコ・クロコップダン・ヘンダーソンなどの一流どころだ(※マーク・ハントとミルコ・クロコップはヘビー級。負けたが体格の差が大きい)

PRIDE時代の戦績、28戦22勝4敗1引き分け1無効試合(2002年のDynamite除く)。戦績やPRIDE時代の活躍ぶりを見ると絶対王者の名にふさわしいかもしれないが、中身を見ると日本で開催されていたPRIDEだからこういったキャリアになったと言えないか。

結果的に、UFCに復帰して強い相手ばかりに当ると日本で開催されていたPRIDE時代のように勝てなくなってしまった。PRIDE時代のヴァンダレイを知っている私たちからすれば、あのヴァンダレイが負けるはずがないなどと思ってしまうが、実際、UFCの方がずっとレベルが上だったのだと思う。

世界に通用する格闘技イベントでなければいけない

PRIDEがどうだ、UFCがどうだということではなく、日本人が日本で開催していたイベントか、アメリカ人が世界で開催しているイベントか、そこに差があるのだと思う。

PRIDEに続き、 2001年にはK-1まで消滅しかけたが(2012年に復活)、 日本人がイベントを開催すると日本人にウケるマッチメイクをしてしまう。テレビの視聴率も取らないといけないと、格闘家じゃないテレビウケする人までリングにあげたりした。そのようなことをした結果、格闘技が一般の世界から消滅してしまった。格闘技で飯を食っている純粋な日本人ファイターの未来も壊した。彼らにだって家族がいるんだ。

K-1やPRIDEをテレビでいつも見ることが出来た過去10年は本当に良かった。いつも楽しみだった。でも、次第に疑問を持つことが多くなってきた。おかしなマッチメイクをしたり、格闘技の本来の意義を無視して、大衆向けにバラエティ化するのであれば、今の地上波で格闘技が見れない状態でいい。

絶対王者でなくてもいい

日本人のために日本人ファイターと数多く戦ったヴァンダレイ。日本人が与えた絶対王者という称号。現在のUFCでは勝ったり負けたりだけど、『格闘家ヴァンダレイ』はPRIDE時代も現在のUFCでも何も変わらないと思う。絶対王者なんかじゃなくてもいい。僕たちは本当のファイトが見たいんだ。ヴァンダレイ・シウバ、いつまでもすばらしいファイターであって欲しい。リッチ・フランクリン戦、勝利を願う!

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2012年6月15日金曜日

【格闘技】疑惑の判定 パッキャオの黒星を再検討

先日行われたパッキャオvsブラッドリーの疑惑の判定が覆るかもしれない。
WBOがビデオで再検討を行うそうな。
世界最高峰の舞台で疑惑が持たれちゃったらボクシング界の信頼は一気に失墜だよ。
どこかのバラエティ化されたリングじゃないんだから。
正しいジャッジを求む。

ロイター
The spec.com (海外)

Pacquiao-Bradley bout
パッキャオがんばれー

2012年6月11日月曜日

【格闘技】判定がおかしいぞ!パッキャオvsブラッドリー

今日、一日遅れてWOWOWのリピート放送でパッキャオvsブラッドリー戦(ボクシングね)を見たが、あり得ない判定でパッキャオの負け!完全にパッキャオが勝っていたのに。

解説のジョー小泉さんも「こんなに差がつきますかねえ」と言ってたぞ。ブラッドリー自身も12R終わって判定を聞く前に、セコンドに「精一杯やったけど負けた」と言ったとか。

ブラッドリーが勝った場合、最初から11月に再戦が契約されていた。リマッチはビッグマネーが動く。元からリマッチありきの試合をプロモーターは目論んでいたのでは?

スーパースターパッキャオ vs 無敗のブラッドリー。世紀の一戦ということで久しぶりに楽しみにしていたというのに、この後味の悪さ。日本では誰かさんの試合でよくあるが、本場アメリカでこんなダークな試合は見たくないな!

Pacquiao-Bradley bout