K-1オフィシャルサイトにWGP2009を制し4度目の王者となったセーム・シュルトのインタビューが掲載されています。
http://www.k-1.co.jp/jp/news/2009/1209_wgp_01.html
実際のところ、僕の個人的な意見としては、セーム・シュルトには優勝して欲しくないなという気持ちがありました。
その理由は、何度も優勝しているし、明らかに強いのがわかっているし、また優勝してもおもしろくないという気持ちがあったのかもしれません。
将来のK-1のためにもバダ・ハリに優勝して欲しい。そんな気持ちが戦前はありました。
なぜピーター・アーツやジェロム・レ・バンナ、最近ではバダ・ハリに大きな声援が集まるのでしょうか。
それは彼らに何らかの魅力があるからですね。
『人気』や『魅力』というものは、個人が本来持っているもので努力によりどうなるものではありません。
そういう意味では、シュルトはバンナやバダ・ハリにかなわないかもしれませんが、肉体的なトレーニングはもとより、頭もよく使い、真摯に努力するその姿勢はまさにチャンピオンにふさわしい姿だと思います。
単純に、『シュルトの試合はおもしろくない(エキサイティングじゃない)』という感想を今まで多くの人が持っていたと思いますが、今回のWGPで少し見方が変わったのではないかと思います。
一撃必殺のKOをたくさん見せたこと、レミー戦ではダウンを奪われたこと、今回のWGPでは、パーフェクトで守りのイメージが強い今までのシュルトとはイメージが違いました。
今までは、何か長身を利用してもあくまで相手を寄せ付けないといったイメージの強かったシュルトですが、バダ・ハリとの第1戦で今まで経験したことのないKO負けを喫したことで、新しい道が開けたのかもしれません。
その昔、同じく4TIMESチャンピオンのアーネスト・ホーストがフランシスコ・フィリォに壮絶なKO負けを喫したことがありました(K-1 REVENGE '99 1999.4.25)
しかし、ホーストはそのKO負けで目を覚まし、その年のグランプリで見事復活、王者となりました。ホーストは、フィリォに『君のおかげだ』と素直に感謝の気持ちを表したという話です。それでこそ王者ですね。
シュルトはホーストに同じく王者にふさわしい人格、強さのあるファイターだと思いますね。バダ・ハリも年を重ねるに連れ、王者にふさわしいファイターになってくれることと思います。2010年も王者シュルトに注目しましょう。
2009年12月10日木曜日
【K-1FAN】新4TIMESチャンピオン セーム・シュルト
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