2012年6月26日火曜日

【格闘技】ヴァンダレイ リベンジならず

効果的にジャブをいれるフランクリン
WOWOWで録画していたUFC147(現地時間6/23 ブラジル)を見た。メインイベントは、ヴァンダレイ・シウバvs,リッチ・フランクリンだ。ヴァンダレイ、実に12年ぶりの凱旋試合ということで大いに盛り上がったが、残念ながら結果はアメリカのリッチ・フランクリンに軍配。3年前のリベンジは果たせなかった。

入場シーンの段階で、ヴァンダレイが負けそうな気がした。リッチ・フランクリンの方が余裕があったように見えた。PRIDE時代の強かったヴァンダレイの印象があまりに強いせいかもしれないが、ここ最近のヴァンダレイには当時のオーラがない。

階級を落としているのもあり以前よりかなり小さく見えるし、骨折か何かで整形したのか顔つきが以前と全然違う。 ファイトスタイルは以前と変わっていないのだが、畳み掛けるような勢いが感じられない。35歳。一言で言えば、全盛期は過ぎてしまっているのか。

しかし、対戦相手のリッチ・フランクリンは37歳だ。勝ったり負けたりの最近ではあるが、すばらしいファイトを見せた。2R、ヴァンダレイのパンチを食らってダウン、その後もパウンドを何発も食らいTKO寸前のところまでいったのに、3R以降ペースを落とすことなく盛り返した。リッチ・フランクリンのファイトはすばらしかった。

ヴァンダレイは今のままでは今後も苦しいのではないか。ヴァンダレイがUFCでなかなか良い戦績を上げられないのは体格の差が大きいと思う。反対に、ヴァンダレイが日本で成功したのは、体格的に優位だったからではないか。

PRIDE時代には、桜庭和志や吉田秀彦、近藤有己といった強豪を下してきたが、やはり日本人は世界のファイターと比べて体格的に劣る。180cmと決して大きくないヴァンダレイでも、日本人はそれより小さい場合が多い。また、日本人ファイターは性格的にアグレッシブではない。だからこそあのパワーとスピードを生かした畳み掛けるようなファイトスタイルが通用したのだと思う。

対して、UFCに参戦している世界のファイターは、日本人ファイターと比べるとどのファイターも大きく見える。今回対戦したリッチ・フランクリンの身長は185cm。ヴァンダレイより5cm高い。しかも視覚的にとても同じ階級のファイターとは思えないほど大きく見える。パワーも引けを取らない。

世界を舞台にするUFCでは対戦するファイターのパターンもさまざま。体重は同じでも身長が高くアドバンテージを取られてしまうケースもあるし(チャック・リデル戦)、身長で勝ってもパワーで押されてしまうケースもある(クリス・レーベン戦)。日本人ファイター相手でこのようなことはない。

PRIDE時代、日本人ファイターを相手にしたヴァンダレイは、パワー、スピード、体格、どれをとっても優位に立っていた。しかしUFCでは、パワー、スピード、体格で相手が下回っているようなことはない。PRIDE時代と同じように戦っても、良い結果は残せないと思う。年齢的なこともあるし、やはり今回のリッチ・フランクリンのように、テクニックと戦術を交えた『勝てる試合』を展開することが必要だろう。その中で、あの爆発的な攻撃力を見せればより効果が大きいのではないか。今後のヴァンダレイにますます期待したい。

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