2009年10月6日火曜日

【K-1FAN】8年に1度の奇跡が起こる?! K-1WGP2009をいろいろな角度から分析【歴代チャンピオン編】

シリーズでお送りしてきた『K-1WGP2009をいろいろな角度から分析』シリーズ、今日で最終章。

今日は、K-1WGP2009をいろいろな角度から分析【歴代チャンピオン編】と題してお送りします。

K-1WGP歴代チャンピオン、そして準優勝者をリストアップしてみました。見てみましょう。

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1993年 優勝:ブランコ・シカティック  準優勝:アーネスト・ホースト
1994年 優勝:ピーター・アーツ     準優勝:佐竹雅昭
1995年 優勝:ピーター・アーツ     準優勝:ジェロム・レ・バンナ
1996年 優勝:アンディ・フグ       準優勝:マイク・ベルナルド
1997年 優勝:アーネスト・ホースト   準優勝:アンディ・フグ
1998年 優勝:ピーター・アーツ     準優勝:アンディ・フグ
1999年 優勝:アーネスト・ホースト   準優勝:ミルコ・クロコップ
2000年 優勝:アーネスト・ホースト   準優勝:レイ・セフォー
2001年 優勝:マーク・ハント       準優勝:フランシスコ・フィリォ
2002年 優勝:アーネスト・ホースト   準優勝:ジェロム・レ・バンナ
2003年 優勝:レミー・ボンヤスキー   準優勝:武蔵
2004年 優勝:レミー・ボンヤスキー   準優勝:武蔵
2005年 優勝:セーム・シュルト      準優勝:グラウベ・フェイトーザ
2006年 優勝:セーム・シュルト      準優勝:ピーター・アーツ
2007年 優勝:セーム・シュルト      準優勝:ピーター・アーツ
2008年 優勝:レミー・ボンヤスキー   準優勝:バダ・ハリ
2009年 優勝:?
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うーん、こうして歴代チャンピオン、そして順優勝者の名前を並べてみると、いろいろな戦いの記憶が蘇ってきて感慨深いものがありますなあ。

今回、K-1WGP2009をいろいろな角度から分析【歴代チャンピオン編】と題してお送りしておりますが、チャンピオンだけでなく準優勝者の名前をも並べました。

それは、準優勝者の名誉のためにという気持ちもあるのですが、チャンピオンだけ並べても比較の対象がないのでいまひとつイメージが沸かないからです。

優勝者はどうして優勝できたのか、準優勝者はどうして優勝できなかったのか、ここがポイントなんですよね。優勝者と準優勝者を比較して分析してみれば、今年のトーナメントのイメージもつかめてくると思います。

先にあげた歴代優勝者リストを見て、複数回チャンピオンになっているファイターは、どんなファイターでしょうか。

安定したファイター

ですね。


アーネスト・ホースト、ピーター・アーツ、レミー・ボンヤスキー、セーム・シュルト。


みんな肉体的にも精神的にも技術的にも高いレベルで安定したファイターです。



アンディ・フグは他界してしまったのでチャンピオンになった回数が1回であるのは仕方ないことです。きっと生きていればあと1回は優勝できていたのではないでしょうか(年齢的にあと1回)。

ブランコ・シカティックの優勝はK-1WGPが初開催で、誰が優勝してもおかしくない状況だっただけに実現した結果だったと思いますね。ピーター・アーツが初戦で敗れたのも大きかった。決勝のホーストは当時まだ無名でしたしね。

2001年優勝のマーク・ハントについては、ホーストやアーツといった手堅いファイターにあたらなかったことが優勝できた大きな要因でしょう(バンナ⇒レコ⇒フィリォで優勝)。もちろんハントの能力もありますけどね。その後はトップファイターとしては続かなかったのが残念なところです。


歴代の優勝者と準優勝者を見てみると、本当にあと一歩で準優勝者がチャンピオンになれていたんですよね。バンナだって1回はチャンピオンになれていた、フィリォもミルコも。しかしあと一歩のところで差が出て栄冠をつかみ取れなった。その、あと一歩のところでパワーを出せるファイターがチャンピオンになれるんですよね。


もう一度2009年のWGP FINALラウンドのファイターを見てみましょう。


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バダ・ハリ
ルスラン・カラエフ
アリスター・オーフレイム
エヴェルトン・テイシェイラ
ジェロム・レ・バンナ
セーム・シュルト
レミー・ボンヤスキー
エロール・ジマーマン
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今回、安定しているファイターとして実績があるのは、セーム・シュルトとレミー・ボンヤスキーです。ピーター・アーツは開幕で敗れましたし、アーネスト・ホーストは引退したのでもちろんいません。となると、優勝の確率が高いのはシュルトとレミーとなります。

しかし、シュルトもレミーも最初は優勝経験がなかったわけです。ではその状態の彼らがどうして優勝できたのか。それはやはりそれまでにしっかりとした実績を積み重ねてきていたからです。では、その優勝未経験者で、しっかりとした実績を積み重ねてきているファイターは誰か。


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バダ・ハリ          K-1初代ヘビー級王者。2008K-1WGP準優勝。19戦/14勝/5敗/12(T)KO
ルスラン・カラエフ      K-1デビュー5年目。19戦/12勝/7敗/6(T)KO。
アリスター・オーフレイム   K-1戦席4戦2勝。MMAファイター。
エヴェルトン・テイシェイラ  K-1デビュー2年目。9戦/8勝/1敗/2(T)KO
ジェロム・レ・バンナ     2002K-1WGP準優勝。67戦/47勝/18敗/1分/1無効試合/32(T)KO。36歳。
エロール・ジマーマン     K-1デビュー2年目。9戦/7勝/2敗/3(T)KO
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そうすると、バダ・ハリとジェロム・レ・バンナに絞られます。しかし、両者とも歴代チャンピオンたちと比較すると安定感には欠けるファイターですよね。

しかもバンナは何度と王者の座を逃していて、もう大ベテラン。残念ながら全盛期とは言えない。しかしバダ・ハリはまさにこれからのファイターで実績もある。去年のWGP準優勝者で、K-1ヘビー級王者のタイトルも取った。バダとバンナとを比較すると、現段階ではバダの方がかなり優勢です。

では、シュルト、レミー、バンナ、バダ・ハリを除いて、安定感のあるファイターは誰か。残りはすべて新人になります。


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ルスラン・カラエフ
アリスター・オーフレイム
エヴェルトン・テイシェイラ
エロール・ジマーマン
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エヴェルトン・テイシェイラですね。


カラエフはいつもいい試合をするので大好きなんですけど、どうしても突進して打ち合うのでKO負けが多く安定感がない。ただ先日のWGP開幕では安定感を見せた。それがFINALにどうつながるか。

アリスターは今シリーズ最も注目されるファイター。しかし実績が乏しく、1日3試合をこなすことができるかは不安。昨年からのK-1での戦いぶりから、パワー、スタミナともにあるように思えますが、長期戦はつらいはずです。そういった点から安定度は低い。

アリスターが優勝するなら、2001年のマーク・ハントのようにKO、KOで突き進まないと厳しいと予想します。相手を故意に転倒させてばかりの戦術を続けて試合をだれさせてしまうことだけは避けて欲しいですね。アリスターのその後のキャリアにも響きます。

エロール・ジマーマンは将来ホーストやアーツのようになるファイターじゃないかと思っています。バランスの良いトータルファイター。しかしアーツやホーストはKOが取れました。ジマーマンにはその爆発力が見られないですね。トーナメントを制するにはまだ若いか。


というところで、新人で優勝の可能性が高いのはエヴェルトン・テイシェイラだと思いますね。テイシェイラも他の3人に同じく実績はないですが、極真空手での実績があります(極真現世界王者)。しかもK-1 2年目で9戦8勝1敗。KO負けなし。9戦のうち延長で5Rをこなして勝ったのが3度。スタミナがあり、心も折れません。

ただし、KOが取れないですね。KOが取れないとトーナメントは体力的にきつい。さしものテイシェイラも、延長戦を続けて勝ち上がって決勝でベストファイトをするのは厳しいでしょう。準々決勝か準決勝を勝って、うち1試合でも1RKO勝ちの試合があれば、テイシェイラの優勝の可能性は高くなると思いますね。


というところで、安定性と実績を踏まえて、優勝の可能性が高いファイターとしては、

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セーム・シュルト
レミー・ボンヤスキー
バダ・ハリ
エヴェルトン・テイシェイラ
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となります。


ブロック別に見てみましょう。

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【A】

バダ・ハリ
ルスラン・カラエフ

アリスター・オーフレイム
エヴェルトン・テイシェイラ

【B】

ジェロム・レ・バンナ
セーム・シュルト

レミー・ボンヤスキー
エロール・ジマーマン

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順当に行けば、決勝はバダ・ハリvsシュルト、もしくはバダ・ハリvsレミー。準決勝で、シュルトvsレミーの星の潰し合いのパターンもありますので、その場合なおバダ有利ですね。

次に可能性があるのは、テイシェイラvsシュルト、もしくはテイシェイラvsレミー、ですね。しかし準決勝でテイシェイラがバダと当たった場合、ちょっとバダのスピードについていけない気がしますね。そのあたりをどう克服するか。

仮にアリスターがテイシェイラに勝って、準決勝でバダ・ハリと当たっても、バダ・ハリが2度やられることはないと思いますね。バダはそこで苦手意識を持つタマじゃないと思いますよ。


他にもいろいろな見方はできますが、過去の経緯を見ると、奇跡の優勝というのは1993年のブランコ・シカティック、2001年のマーク・ハントの2つと言っていいでしょう。WGPは過去16回開催されていますから、その確率16分の2、12.5%です。

しかしここでおもしろいデータが。お気づきの方もいらっしゃるのでは。12.5%の奇跡が8年に1度起こってるんですね。1993年のブランコ・シカティックの優勝と、2001年のマーク・ハントの優勝が奇跡とするなら、今回のWGPがなんと3回目の奇跡の年なんですよね。8年に1度奇跡が起こる!? かもしれません^^


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1993年 優勝:ブランコ・シカティック 
1994年 優勝:ピーター・アーツ     
1995年 優勝:ピーター・アーツ     
1996年 優勝:アンディ・フグ      
1997年 優勝:アーネスト・ホースト   
1998年 優勝:ピーター・アーツ     
1999年 優勝:アーネスト・ホースト   
2000年 優勝:アーネスト・ホースト   
2001年 優勝:マーク・ハント 
2002年 優勝:アーネスト・ホースト   
2003年 優勝:レミー・ボンヤスキー   
2004年 優勝:レミー・ボンヤスキー   
2005年 優勝:セーム・シュルト     
2006年 優勝:セーム・シュルト     
2007年 優勝:セーム・シュルト     
2008年 優勝:レミー・ボンヤスキー   
2009年 ???
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さてさて、そんなこんなでどうなることやら。みなさんはどんな結末を期待するでしょうか。とにもかくにも、ハラハラドキドキしたいですよね!


では、これを持ちまして『K-1WGP2009をいろいろな角度から分析』シリーズを終了致します。また開催日前にWGPの話題を書きたいと思います。ありがとうございました。


次回は、そろそろ近づいてきました、10月26日に行われるK-1MAXのFINALについての話題を掲載する予定です。

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