K-1WGP2009ファイナル(12/5)までもう20日を切りましたね。開催までにまたシリーズ企画を進めていきますのでお楽しみに^^v
連続シリーズでお送りしている、【K-1FAN】K-1WGP2009 ベスト8ファイターを分析。今日は7回目、エロール・ジマーマン編です。
コアなK-1ファンであればジマーマンのことはもちろん知っていると思いますが、今回のファイナル8の中では知名度がまだ低いですから、新しいK-1ファンの方のためにジマーマンのおさらいをしましょう。通称『エロジマン』 。バダ・ハリと並んで将来を有望視される大型新人ファイター。注目しましょう!
K-1で世界的に有名になるためには、まずは各地で行われる世界予選を制することが第一歩です。そこで初めてスタートラインに立てると言えるでしょう。
ジマーマンは、08年のヨーロッパ予選を制したことでまずはK-1トップファイターとしてのスタートラインに立ちました。
ヨーロッパ予選はK-1世界予選の中でもっとも激戦区です。そこで優勝したということは、他の予選トーナメントの優勝者よりも実力があると言えます。
あのセーム・シュルトも、最初はヨーロッパ予選からスタートだったのです。その後グランプリ3TIMESチャンピオン、スーパーヘビー級チャンピオンと現在の地位を築き上げました。
ジマーマンのキャリアを見てみましょう。
○グラウベ・フェイトーザ
2009.9.26 3R判定2-0 K-1 WORLD GP 2009 IN SEOUL -FINAL16-
×ピーター・アーツ
2009.3.28 延長R判定3-0 K-1 WORLD GP 2009 IN YOKOHAMA
×バダ・ハリ
2008.12.6 3R2分15秒、KO K-1 WORLD GP 2008 FINAL
○エヴェルトン・テイシェイラ
2008.12.6 3R判定2-0 K-1 WORLD GP 2008 FINAL
○グラウベ・フェイトーザ
2008.9.27 3R判定3-0 K-1 WORLD GP 2008 IN SEOUL -FINAL16-
○ザビット・サメドフ
2008.4.26 3R判定3-0 K-1 WGP 2008 IN AMSTERDAM
○ビヨン・ブレギー
2008.4.26 3R2分59秒、KO K-1 WGP 2008 IN AMSTERDAM
○アティラ・カラチ
1R2分10秒、TKO K-1 WGP 2008 IN AMSTERDAM 2008.4.26
○トヴァロヴィッチ・ダミール
2008.2.9 2R2分32秒、KO K-1 WGP 2008 IN BUDAPEST
K-1戦績:9戦7勝2敗3(T)KO 勝率78% KO率43%
ヨーロッパ予選では、常連で毎回優勝候補に挙がっている”アルペンタワー”ビヨン・ブレギーを倒し、新世代ファイターの中で実力のあるサメドフも破り優勝。ジマーマンはここで一気に名を高めました。
対トップファイターでは、エヴェルトン・テイシェイラに唯一の黒星を与え、グラウベ・フェイトーザを2度撃破。確かな実力を知らしめました。
そういったキャリアの中でジマーマンは2敗を喫していますが、その相手は、今K-1で一番の若手であるバダ・ハリ、そして大ベテランながら現在もなお強さに衰えのないピーター・アーツからの黒星です。
負けたとは言えそのバダ・ハリ、ピーター・アーツからの黒星、しかもバダ・ハリ戦ではダウンも奪っています。ピーター・アーツ戦も悪くなかったですよね。この2人と現段階でいい勝負が出来ているということは、今後ますます伸びていくことが予想されます。
そんなジマーマンのグラフはこのような感じになりました。
グラフはすべてのファイター(ヘビー級以上)を比較して総体的なものになっているので、現段階ではどうしても少しこじんまりした印象になりますね。
しかし、ジマーマンは今後大きく伸びると思います。
K-1トップファイターとしての条件とはどんなものでしょうか。ジマーマンの将来性と重ねて考えてみましょう。
●K-1トップファイターの条件
① 攻撃的でかつ爆発力がある
② 気が強く物怖じしない
③ ナチュラルに強い
④ 頭が良く戦略的である
⑤ マジメで怠けない
これらはどのジャンルの格闘技にも通ずるものとは思いますが、K-1は基本的に短期決戦でKOが求められる競技ですから、攻撃力があることがまずはトップファイターの条件だと思います。その攻撃力の中で、ここ一番、一気に畳み掛ける爆発力を備えているとKO率も上がります。ファンを魅了することが出来ますね。
それに物怖じしない気の強さを備えているとさらに強いですね。気が強い弱いは生まれ持っての性格ですから、いくらトレーニングをして体を鍛えても性格を芯から変えることは出来ません。しかし多くのファイターが子供の頃はいじめられていたというような話も聞きます。それが強くなりたいという気持ちを誰よりも大きくさせるのかもしれません。恐れを知ることで恐れに勝つ、そういった精神面のトレーニングも格闘技には重要であり、奥深いものがありますね。
『ナチュラルに強い』というのがありますよね。その典型がピーター・アーツです。20代の頃は全然練習しなくても勝てていたというのですから、根っからの天才ファイターなんですね。ジマーマンもそれに近いものがある気がするんですよね。もちろん一生懸命練習はしているでしょうが、ナチュラルに強い雰囲気を受けます。他にナチュラルに強いファイターと言えば、マーク・ハントやボクシングに転向したマット・スケルトンが思い浮かびますね。
強いファイターは頭も良いですね。戦略を持たない真っ向勝負のファイターも魅力はありますが、やはり対戦相手によってちゃんと戦略を立てることが出来たり、試合中状況に応じて強弱を持たせたり押したり引いたりの変化を持たせることの出来るファイターが、トップファイターとして長く君臨していると思います。どんなに体が強くても、その強い体を動かすのは脳ですから、常に頭を使わなければせっかく授かった恵まれた体格も活かせませんね。
最後にマジメであるというのは何においても基本でしょう。これは私たち一般のサラリーマンでもどの世界の人間でも言えることだと思いますが、格闘技は武道ですから、得に『精進する』ということは基本です。マジメでなければ心技体を極めることは出来ませんよね。
セーム・シュルトがいつまでも強いのは余計な欲を持たずにマジメに稽古しているからだと思います。マジメなので試合がどこかおもしろくないのかもしれませんが、自分や家族の人生がかかっているわけですし、武道家として日々精進するということは大切なことですよね。僕も見習いたいので、そんなことも考えながらK-1をいろいろな角度から見ています^^
といったところで、ジマーマンは①~④まで完璧ですね。いつまで⑤を保てるかですが。 カラエフの話では本当に”エロ” ジマンだとか^^ 大丈夫??
K-1WGP歴代チャンピオンを振り返っても、アンディ・フグもアーネスト・ホーストも、ピーター・アーツ、セーム・シュルト、レミー・ボンヤスキー、みな才能だけではなく人一倍マジメで怠けない人物だと思います。ジマーマンもそんな先輩ファイターたちのように大きくなって欲しいですね。
お話しましたように、ジマーマンが将来有望なファイターになることは間違いないとしても、今トーナメントで頂点に駆け上がるのは大変厳しいものがありますね。まずは昨年度王者で3TIMESチャンピオンのレミー・ボンヤスキーを倒さなくてはなりませんし、準決勝では同じく3TIMESチャンピオンのセーム・シュルトがあがってくる可能性が高いです。
レミーとはいい勝負をすると思いますが、長期戦になるとクレバーなレミーを切り崩すのは難しくなります。シュルトは誰にとっても難敵ですから、レミーとシュルト、2人の歴代3TIMESチャンピオンを倒さなければ決勝に進めないわけです。これは本当に厳しいです。
それを成し遂げるなら、ジマーマンの驚異的な進歩を見ることが出来るということですね。現段階では、ベスト8ファイターと言えるグラウベを破り、ベスト4ファイターと言えるピーター・アーツとバダ・ハリに敗れていますから、同じくベスト4ファイターと言えるレミーとシュルトを倒せばかなり格があがります。予想を覆し、決勝に駆け上がる"エロジマン"を見せてもらいたいものですね。
では、明日は最後となりました。昨年度の王者レミー・ボンヤスキー編です。お楽しみに!
2009年11月16日月曜日
【K-1FAN】K-1WGP2009 ベスト8ファイターを分析~エロール・ジマーマン編~
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