第4回となりました【K-1FAN】K-1WGP2009 ベスト8ファイターを分析シリーズ。今日は総合格闘技からK-1WGPファイナルに進出したアリスター・オーフレイム編です。
昨年度大晦日のDynamite!!でバダ・ハリを破ったことで一躍その名を全国区にしましたが、格闘技ファンなら以前より誰もが知っているファイターですね。
しかし、総合格闘技界の中では、エメリア・エンコ・ヒョードルや、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラなどの一流どころには届かない存在でした。現在は、先日7日にはヒョードルも参戦したStrikeForceのヘビー級王者でもあり、まさに今乗りに乗っているファイターと言えます。
アリスターの戦績を振り返りましょう。
○ ジェームス・トンプソン
2009.10.25 1R 0:33 フロントチョーク DREAM.12
○ トニー・シルヴェスター
2009.10.17 1R 1:23ギロチンチョーク GLORY 11
○ ピーター・アーツ
2009.9.26 3R判定3-0 K-1 WORLD GP 2009 IN SEOUL -FINAL16-
× レミー・ボンヤスキー
2009.3.283R判定3-0 K-1 WORLD GP 2009 IN YOKOHAMA
○ バダ・ハリ
2008.12.31 K-1 1R 2:02KO Dynamite!!
○ ゲーリー・グッドリッジ
2008.11.09 1R 1:47キムラロック GLORY 10
- ミルコ・クロコップ
2008.09.23 1R 6:09ノーコンテスト DREAM.6
○ マーク・ハント
2008.07.21 1R 1:11V1アームロック DREAM.5
○ イ・テヒョン
2008.06.15 1R 0:36TKO DREAM.4
○ ポール・ブエンテロ
2007.11.16 2R 3:42タップアウト Strikeforce
× セルゲイ・ハリトーノフ
2007.09.17 1R 4:21TKO HERO'S 2007
○ マイケル・ナープ
2007.06.23 1R 3:29変形ギロチンチョーク K-1 WORLD GP 2007 IN AMSTERDAM
× マウリシオ・ショーグン
2007.02.24 1R 3:27TKO PRIDE.33
× ヒカルド・アローナ
2006.09.10 1R 4:28TKO ※グラウンドでの膝蹴り PRIDE無差別級グランプリ2006 決勝戦
× アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ
2006.07.01 2R 2:13TKO ※タオル投入 PRIDE無差別級グランプリ2006 2ndROUND
○ ビクトー・ベウフォート
2006.06.09 3R 5:00判定 3-0 Strikeforce
× ファブリシオ・ヴェウドゥム
2006.05.05 2R 2:43チキンウィングアームロック PRIDE無差別級グランプリ2006 開幕戦
○ サンジン・カドゥンク
2006.03.18 1R 1:42腕ひしぎ十字固め WCFC
○ セルゲイ・ハリトーノフ
2006.02.26 1R 5:13TKO ※グラウンドでの膝蹴り PRIDE.31
× マウリシオ・ショーグン
2005.08.28 1R 6:42TKO ※グラウンドでのパンチ PRIDE GRANDPRIX 2005 決勝戦
○ イゴール・ボブチャンチン
2005.06.26 1R 1:20フロントチョーク PRIDE GRANDPRIX 2005 2ndROUND
○ ビクトー・ベウフォート
2005.04.23 1R 9:36フロントチョーク PRIDE GRANDPRIX 2005 開幕戦
× アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ
2005.02.20 3R 5:00判定 3-0 PRIDE.29
○ 金原 弘光
2004.10.31 2R 2:52ドクターストップ PRIDE.28
○ ロドニー・ファベイラス
2004.10.10 1Rギロチンチョーク 2H2H
× グラウベ・フェイトーザ
2004.5.30 1R2分13秒KO 一撃~極真 VS K-1全面対抗戦~※一撃キックルール
○ 橋本 友彦
2003.12.31 1R 0:36TKO ※膝蹴り INOKI BOM-BA-YE 2003
× チャック・リデル
2003.08.10 1R 3:09KO PRIDE GRANDPRIX 2003 開幕戦
○ マイク・バットマン・ベンチッチ
2003.06.08 1R 3:44TKO ※グラウンドでのパンチ PRIDE.26
○ アーロン・ブリンク
2003.03.16 1R 0:53チョークスリーパー 2H2H - Simply the Best 6
○ ヴォルク・アターエフ
2002.12.23 2R 4:59KO PRIDE.24
○ モイス・リンボン
2002.10.13 1R 1:03チョークスリーパー 2H2H - Simply the Best 5
○ デイブ・ベイダー
2002.10.13 2RTKO ※ドクターストップ 2H2H - Simply the Best 5
○ 今村 雄介
2002.07.20 1R 0:44TKO ※パウンド PRIDE THE BEST Vol.2
○ VESA VUORI
2002.05.26 1R 2:15TKO 2H2H - Germany
○ セルゲイ・カズノフスキー
2002.04.26 1R 3:37アームロック M-1 MFC Russia vs the World 3
○ ローマン・ゼンツォフ
2002.03.17 1Rキーロック 2H2H - Simply the Best 4
○ スタスナシック
2001.03.18 1R 0:53TKO ※膝蹴り 2H2H - Simply The Best 2
○ ウラジミール・チャントゥーリア
2001.02.24 1R 1:06チョークスリーパー リングス KING OF KINGS 2000 GRAND FINAL
× エロル・パリス
2001.2.4 3R TKO K-1 WGP 2001 オランダ地区予選
○ PETER VERSCHUREN
2000.12.12 1R 1:06アームロック It's Showtime
× ボビー・ホフマン
2000.06.15 1R 9:39KO リングス MILLENNIUM COMBINE II
× コーチキン・ユーリ
2000.05.20 2R 5:00判定 リングス・ロシア
○ 滑川 康仁
2000.04.20 1R 0:45腕ひしぎ十字固め リングス MILLENNIUM COMBINE
○ CAN SAHINBAS
2000.03.05 1R 2:21KO 2H2H
○ クリス・ワッツ
2000.02.06 1R 3:58TKO リングス・オランダ
× コーチキン・ユーリ
1999.10.28 2R 5:00判定 2-0 リングス KING OF KINGS
○ リカルド・フィエート
1999.10.24 1Rギロチンチョーク It's Showtime
48戦33勝14敗1NC*31KO 勝率69% KO率94%
NC=ノーコンテスト
この戦績は、総合・K-1混合でまとめています。
いろいろな大会に出場し、勝ったり負けたりが多い印象を受けますが、圧巻はKO率ですね。94%。勝っている試合のほとんどが(T)KO、一本勝ちなんですね。これは本当にすごい。
しかし、対戦相手をよく見ると、あまり大物中の大物とは当たっていません。名のあるファイターでは、マウリシオ・ショーグンやヒカルド・アローナ、チャック・リデルに負けています。一流まではいかないホドリゴ・ノゲイラの弟、ホジェリオ・ノゲイラにも負けています。セルゲイ・ハリトーノフとは1勝1敗。ビクトー・ベウフォートとは相性がいいのか2連勝ですね。
今年の春に行われたK-1での対戦でレミー・ボンヤスキーに敗れるまでは、ミルコ・クロコップとのノーコンテスト(DREAM)をはさんで5連勝でした。しかし、その対戦相手を見てみると、バダ・ハリ、ゲーリー・グッドリッジ、マーク・ハント、イ・テヒョン、ポール・ブエンテロとなっていて(NCのミルコを除く)、万全でなかったバダ・ハリや、残念ながら晩年のファイターと言えるゲーリーやミルコ、ハントなどとなっていて、強い相手を倒していません。
最近のアリスターのK-1での試合を見ていると、不安定な成績の総合より立ち技の方が向いているんじゃないかと思ったりもしますが、K-1だけの戦績を見ると、5戦して2勝3敗。こちらも実は安定していないのです。
最近のアリスターを見ているとかなり強そうには見えるのですが、今までの戦績を見ると、自分より格下のファイターにはめっぽう強いですが、自分より格上のファイターには勝てない傾向がありますね。
ただ、長いキャリアの中で、今が一番いい状態だと感じます。総合・K-1を含めて48戦のキャリアなので結構年も食っているのかと思いきや、実はまだ29歳。まさにこれからなんですよね。K-1グランプリを飲み込む勢いは十分にあると思います。
アリスターのグラフを見てみましょう。これはK-1ファイターとしてのアリスター・オーフレイムのグラフです。
総合では得意のギロチンチョークでめっぽうKO率が高いですが、K-1でのKO実績はバダ・ハリの1戦だけですので、ここでのアリスターのKO率は低く設定しています。
やはり、注目すべきはパワーですね。そして攻撃力。パワーに関しては最高の5。今となってはバンナよりパワーがあるでしょう。ガードの上からでも効くパンチは攻撃力抜群です。
防御の方も、ガードはしっかりしていますし、試合運びも非常に冷静です。最近のアーツ戦、レミー戦を見ている限りではスタミナもありますし、本当に強さを感じますね。
そんなアリスターですが、僕は準々決勝でテイシェイラと当たったのは不運かなと見ています。なぜなら、現段階でアリスターの唯一の弱点をあげるなら、ローキックの攻撃を受けることだからです。
アリスターが即効でテイシェイラを追い込んでKOしてしまえば話は別ですが、ラウンドをこなすとテイシェイラの強烈なローを食らうことになりますので、さしものアリスターも耐えるのは難しいと思います。
その点、アリスターにとっては体の小さいカラエフや、KOのとりやすいバダ・ハリ、最近不調のバンナと当たっていた方が楽だったかと思います。
テイシェイラにローも出させずにKO勝利で準決勝に進めば、アリスターが決勝まで駒を進めることも十分考えられますね。アリスターがテイシェイラに対してどう出るか、テイシェイラがアリスターに対してどう出るか、ここが見ものです。この一戦、楽しみにしましょう。
さて、明日はK-1 3TIMESチャンピオン、セーム・シュルト編をお送りします。はぁ、アリスターの戦績、ややこしい・・・^^;
2009年11月10日火曜日
【K-1FAN】K-1WGP2009 ベスト8ファイターを分析~アリスター・オーフレイム編~
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