2009年11月26日木曜日

【K-1FAN】K-1WGP2009 ベスト8ファイターを分析シリーズ~リーチ編~

【K-1FAN】K-1WGP2009 ベスト8ファイターを分析シリーズ、本日は、K-1のみならず、あらゆる格闘技に携わるファイターにとって有利となるリーチに関するお話です。

K- 1を観戦する上で残念なのが、リーチに対してあまり注目しない点です。海外のボクシング中継では、試合前に必ずそれぞれのファイターの身長や体重に合わせてリーチの長さも紹介します。ボクシングだけでなく、総合格闘技のUFCでもファイターのリーチの長さを紹介しています。

K-1でも、試合前にファイターのフィジカルな面をデータで紹介して、ファンがそれを元にいろいろな想像できるよう企画を行って欲しいものですね。

加えて、戦績の紹介もしてもらいたいです。ボクシングの中継では必ず勝敗とKO数を紹介しています。そのファイターがどれくらいの実績を持っているのか、強いのか、どんなタイプなのか、すぐにわかりますよね。

さて、K-1ファイターのリーチの話に入りましょう。

冒頭にお話したように、K-1ファイターのリーチの長さは公表されていませんので、実際に何センチあるかはわかりません。よって、見た目で判断するしかありません。

今回のK-1WGP2009ベスト8ファイターの中で、誰が一番リーチが長いでしょうか。

バダ・ハリが一番長いと思いますね。

シリーズでお伝えしてきたデータのリーチだけを抜粋したグラフです。



基本的にリーチは身長の高さにある程度は比例すると思うのですが、ボクサーを見ているとアンバランスに手が極端に長いファイターもいますね。

今回のベスト8ファイターの中では、バダ・ハリとシュルトの身長が高いですからリーチも他のファイターより長いと思われますが、比率的に見ればバダ・ハリの方が上回っている気がします。グラフでは両者5にしていますが、バダ・ハリの方が上だと思いますね。

いくら手足が長くても、俊敏に動けなければ相手に攻撃を悟られてしまうので、リーチの長さを活かすことは出来ません。バダ・ハリには、手足の長さに加えて、俊敏性、的確な攻撃や一気呵成に攻め立てる爆発力がありますから、リーチの長さを遺憾なく発揮でき、KOを量産できるんですね。後は防御力だけです。バダ・ハリに固い防御力も備われば、勝てる相手がいなくなるのではないでしょうか。

シュルトもリーチは長いですが、特にリーチを活かした攻撃というより、大きな体格、パワーをバランスよく活かしていることが良いキャリアにつながっていると思います。バダ・ハリのようなスピードはありませんが、その分防御力を備えています。しかし防御力があるというより、背が規格外に高いので、他のファイターほど防御を意識することがないかもしれません。そこがシュルトの弱点と言えますね。

シュルト攻略法は、シュルトは強いて言えばスピードがないですから、そのシュルトより早いスピードで攻めるということです。体格の大きいシュルトを倒すには顔面攻撃しかありませんので、顔を狙ってとにかく攻め続けシュルトを後ろに下げることが必要です。

ピーター・アーツはシュルトに2度勝っていますが、この戦法で勝利を勝ち取っています。舞台はK-1ではありませんが、バダ・ハリも同じ戦法でシュルトに勝ちました。しかしアーツとバダ・ハリとの違いは、アーツが判定勝ちだったのに対し、バダ・ハリはKO勝ちだったということです。ここに、リーチの差が出ています。

今回は、バダ・ハリとシュルトに絞ってリーチの話を進めましたが、ぜひ12/5の観戦においては、各ファイターのリーチの長さに注目してみてください。

リーチの長さを活かしきれているか、逆にリーチの短いファイターはそれをどう補っているか。パンチの踏み込みはどうか、伸びはどうかなどなど。また、ジャブ、ストレート、フック、どのパンチが多く、またそれが効率的にヒットしているかどうかなど、いろいろな視点からK-1を楽しんでください。

明日は、本シリーズ最終になります。『KO』編です。では、また!

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